―「もう治らないかも…」とあきらめる前にできること―
✔ 顔のしびれが残っている
✔ 表情が左右で違って見える
✔ 口角が動かしにくく、笑顔がつくれない
✔ 目の開閉がうまくいかない、まばたきの回数が増えた
✔ 顔面神経麻痺から数カ月経つが、まだ違和感がある…
顔面神経麻痺や顔の神経トラブルの後遺症に悩んでいる方は、意外と多くいらっしゃいます。
「もう治らない」と言われたその症状、適切なケアで改善する可能性があります。
この記事では、顔面神経麻痺後の後遺症・しびれ・表情筋のこわばりに対する東洋医学的な視点と、鍼灸による具体的なケア法をご紹介します。
■ 顔面神経麻痺の「後遺症」とは?
急性期の治療が終わっても…
- 口が閉じにくい/水がこぼれる
- 笑っても片側だけ動きが鈍い
- 目が自然に閉じられない/乾燥する
- 顔がピクピク動く(病的共同運動)
- 頬がしびれたような感覚が残る
など、神経や筋肉の“再教育”が不十分なまま残存している機能障害が、後遺症の正体です。
■ なぜ後遺症が残るのか?
原因は3つあります:
原因 | 内容 |
---|---|
神経の修復が不完全 | 顔面神経が再生しても“誤配線”が起き、筋肉が思い通りに動かない |
筋肉の使い方が偏る | 使えない側をかばい、使える筋肉ばかり働いてしまう |
精神的なストレス | 表情の変化が出にくいことが、心理的な負担や緊張を生む |
特に3か月以降に残る麻痺は“慢性化”しやすいため、早期のリハビリと継続的なアプローチが重要になります。
■ 東洋医学ではどう考える?
東洋医学では、顔のしびれや筋肉のこわばりを以下のように捉えます
症状 | 東洋医学的解釈 |
---|---|
顔のしびれ | 気血が巡らず滞っている状態 |
表情が動かない | 気血が筋肉に届かず「栄養不足」の状態 |
ピクつき・つっぱり感 | 肝の血虚・肝風内動など、神経過敏の表れ |
ポイントは「気血を巡らせ、筋肉・神経を自然に回復させる環境づくり」です。
■ 鍼灸によるケア:3つの柱
① 顔面の血流と神経伝達を促す
→ 顔面部のツボに細かくアプローチし、緊張・しびれを改善。
② 表情筋のこわばりをゆるめる
→ 表情筋や咬筋、側頭筋などの緊張を直接緩める施術。
③ 全身調整による回復力の底上げ
→ 気血の流れ、自律神経、免疫の働きを高めて「治る体」に導く。
■ よく使う経穴(ツボ)
ツボ名 | 部位 | 主な作用 |
---|---|---|
地倉(ちそう) | 口角の外側 | 口元の引き上げ、唇の動き改善 |
攅竹(さんちく) | 眉頭 | 目の開閉、額の動き調整 |
翳風(えいふう) | 耳の後ろ | 顔面神経出口に直接作用 |
太陽(たいよう) | こめかみ | 表情筋のリラックス |
合谷 | 手 | 自律神経の調整、緊張緩和 |
■ よくあるご質問
Q. いつから鍼灸を受けても大丈夫?
急性期(発症後数日〜2週間)を過ぎた頃から施術可能です。後遺症が出始める前、または違和感を感じたタイミングがベストです。
Q. 時間が経っていても効果はある?
半年以上経過しても、改善した例はあります。「遅すぎる」ということはありません。
Q. 鍼灸は痛くないですか?
髪の毛ほどの細い鍼を使い、顔や頭への刺激は最小限に。ほとんどの方が「心地よい刺激」とおっしゃいます。
■ まとめ|あきらめる前に「自然な回復」をサポートする方法を
顔のしびれや表情筋の違和感は、「完全に治る」と言いきれないからこそ、多くの方が不安を抱える症状です。
ですが、神経と筋肉は「使いながら回復する」性質があり、鍼灸はその回復を支える有力な方法です。
「このまま治らないかも…」と感じている方にこそ、ぜひ知っていただきたい選択肢です。
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