― 突然の顔のゆがみ、その回復を自然な力で ―
✔ ある朝突然、顔がうまく動かない
✔ 片方のまぶたや口元が閉じにくい
✔ 病院で「ベル麻痺」や「ハント症候群」と診断された
✔ ステロイドやリハビリをしているが、まだ違和感が残る
このような方に知っていただきたいのが、鍼灸による自然回復のサポートです。
本記事では、顔面神経麻痺の基礎知識・西洋医学的背景・東洋医学的アプローチ・鍼灸の効果について分かりやすく解説します。
■ 顔面神経麻痺とは?
顔面神経麻痺とは、顔の筋肉を動かす神経(顔面神経)が何らかの原因で障害され、顔の片側がうまく動かなくなる状態を指します。
よくある初期症状:
- 突然、片側の顔が動かない
- 目や口が閉じにくくなる
- 食べ物や飲み物がこぼれる
- 顔のゆがみ・表情の左右差
- 味覚の異常・耳鳴り・音に敏感になる
■ 主なタイプと原因
種類 | 原因 | 特徴 |
---|---|---|
ベル麻痺(Bell麻痺) | 不明(ウイルス再活性化が有力) | 顔面神経の炎症、片側性の急性麻痺 |
ラムゼイ・ハント症候群 | 帯状疱疹ウイルス(VZV) | 耳の痛み・発疹・強い顔面麻痺・めまいを伴うことも |
中枢性麻痺(脳梗塞など) | 脳の障害(脳幹・内包など) | 額の動きは保たれ、他の神経症状を伴う |
■ 西洋医学での治療法
病院では以下のような処置が一般的です
- ステロイド薬・抗ウイルス薬(急性期)
- 点眼・保湿ケア(眼球保護)
- 顔面筋リハビリ(表情筋トレーニング)
- MRI検査や脳波などで中枢疾患の除外
⚠ 注意点:
- 発症から48~72時間以内の対応が最重要
- しかし、“その後の回復期”が長くつらい方が多い
- 残存麻痺・違和感・痙攣・表情のアンバランスが長引くケースも…
■ 東洋医学で見る顔面神経麻痺
東洋医学では、顔面神経麻痺は主に以下のように捉えられます
症状の背景 | 東洋医学的解釈 |
---|---|
急な麻痺発症 | 「風邪(ふうじゃ)」が顔面の経絡に侵入 |
顔面のゆがみ・しびれ | 気血の滞りによる筋肉と神経の栄養不足 |
回復が遅い | 「正気(せいき)」不足=自己回復力の低下 |
痙攣や引きつり感 | 「肝風内動」など、肝血の不足による神経の興奮 |
東洋医学は、全身のバランスを整え、回復力を引き出す療法として、再発防止や後遺症対策にも有効です。
■ 鍼灸でできること
鍼灸では、以下のような効果が期待できます:
- 顔面部の血流改善 → 損傷神経の修復促進
- 表情筋の緊張調整 → 顔の左右差・硬直に対応
- 末梢神経の刺激 → 神経と筋肉の連携を回復
- 全身調整 → 気血の流れ・自律神経の安定による自然治癒力の向上
■ よく使う経穴(ツボ)
ツボ名 | 部位 | 効果 |
---|---|---|
地倉(ちそう) | 口の両脇 | 口角の動き改善 |
翳風(えいふう) | 耳の後ろ | 顔面神経の通過部に刺激 |
太陽(たいよう) | こめかみ | 表情筋・目周囲の動きを整える |
合谷(ごうこく) | 手の甲 | 顔の気血の流れを促す“万能穴” |
足三里・曲池など | 四肢 | 体全体の回復力・免疫力の強化に |
■ 鍼灸を受けるタイミングと頻度
- 発症初期(48時間以降)からの施術が◎
- 急性期は週2〜3回ペースで早期回復を促進
- 慢性化や後遺症には、体質改善を含めた中長期的なケアが有効
■ 当院での取り組み
当院では、顔面神経麻痺の患者様に対して:
- 西洋医学的な病期分類に基づいた個別対応
- 表情筋運動指導・日常生活でのセルフケアアドバイス
- 自律神経調整を含めた全身調整型の鍼灸
を大切にしています。
■ まとめ|あきらめる前に、“回復力を高める選択肢”を
顔面神経麻痺は、多くの場合「時間が経てば回復する」と言われます。
しかし実際には、「元に戻らない」「左右差が残る」「再発が不安」と悩む方も少なくありません。
鍼灸は、あなたの体の中にある“自然な回復力”をサポートする療法です。
お悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。
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