― 目の奥の重だるさ、その原因は「後頭下筋」にあった! ―
「目が疲れると、頭まで重くなる」
「休んでも目の奥の違和感が抜けない」
「肩こりと一緒に目もつらくなる」
このような症状の背景に、“首の奥”にある小さな筋肉=後頭下筋(こうとうかきん)が関係していることをご存じでしょうか?
今回は、眼精疲労と後頭下筋、そして鍼灸の効果的な関係性について専門的に解説します。
■ 後頭下筋とは?
後頭下筋とは、頭と首をつなぐ深部に位置する4つの小さな筋肉群のことを指します。
- 大後頭直筋(だいこうとうちょっきん)
- 小後頭直筋(しょうこうとうちょっきん)
- 上頭斜筋(じょうとうしゃきん)
- 下頭斜筋(かとうしゃきん)
これらは、姿勢の維持や頭部の微細な動きに関与する筋肉ですが、実は“視覚情報の処理”とも深く関わっています。
■ なぜ目が疲れると「首の奥」が硬くなるのか?
私たちは、細かいピント調整や動体視力を使って常に目を酷使しています。
この視覚処理を支えているのが「頭の安定」と「眼球運動の連動」。
ここで重要になるのが後頭下筋群です。
◎ 眼精疲労と後頭下筋の関係
- 目を使う → 頭が微細に動く
- 頭が動く → 後頭下筋が細かく働く
- 使いすぎると → 後頭下筋が持続的に緊張し、血流障害や神経圧迫を起こす
- それが → 目の奥の痛み・ぼやけ・頭痛・自律神経の不調につながる
つまり、眼精疲労が“首の奥”の筋肉を通じて全身の不調を引き起こすケースが非常に多いのです。
■ 鍼灸で後頭下筋にアプローチするとどうなる?
鍼灸では、筋肉の深部や神経、血流に対してピンポイントに刺激を与えることができます。
特に後頭下筋群は、マッサージでは届きにくい“奥の筋肉”のため、鍼灸が非常に有効です。
● 鍼灸で得られる効果
- 後頭下筋の過緊張がゆるむ → 目の奥の違和感が軽減
- 椎骨動脈の血流改善 → 脳・視神経への酸素供給が増加
- 大後頭神経の圧迫軽減 → 頭痛や後頭部の重さが和らぐ
- 副交感神経が優位に → 自律神経の安定、不眠や不安感の改善にも
■ 代表的なツボ(経穴)とアプローチ方法
ツボ名 | 所在 | 主な作用 |
---|---|---|
風池(ふうち) | 後頭部の髪の生え際 | 頭痛・眼精疲労・めまい・自律神経調整 |
天柱(てんちゅう) | 風池より内側 | 首こり・後頭部の重だるさ |
完骨(かんこつ) | 耳の後ろ | 後頭部の血行促進・神経調整 |
※これらのツボは、後頭下筋群に近接しており、的確な刺鍼で高い効果が期待されます。
■ 実際によくある症状例
✔ デスクワークで1日中画面を見ている
✔ 首を伸ばすと後頭部がズキッとする
✔ メガネが合っていないと余計に疲れる
✔ 目が疲れたときに決まって頭痛も出る
✔ リラックスしたいのに眠れない
これらの背景には、目と首をつなぐ神経・筋肉の連動関係があると考えられます。
■ まとめ:目の疲れは「首の奥」から治す時代へ
眼精疲労を“目だけの問題”と捉えるのは、もはや過去の話です。
深部筋・神経・血流・自律神経という多層的な視点からアプローチすることで、つらい目の症状だけでなく、頭痛・不眠・不定愁訴も改善していく可能性があります。
「首の奥までゆるむ」心地よい鍼灸を、ぜひ一度体感してみてください。
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