スマホ首が自律神経に与える意外な影響とは?
―原因と対策を鍼灸師が徹底解説―
「疲れているのに眠れない」「理由のない不安や息苦しさがある」
そんな不調の原因が、実は「スマホ首」、「後頭下筋群の過緊張」かもしれません。
首の骨のカーブが失われることで、自律神経に悪影響を及ぼす…。
今回はそのメカニズムと、鍼灸でできる改善法について詳しく解説します。
◆そもそも「スマホ首」って?
スマホ首とは、スマートフォンやパソコンを長時間見る姿勢によって、
本来あるべき首の自然なカーブ(前弯)が失われ、首がまっすぐになってしまう状態です。
別名「ストレートネック」とも呼ばれ、次のような姿勢が特徴です:
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頭が体より前に出ている
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顎が上がり、首の後ろがつっぱる
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肩が巻き込むように内に入る(巻き肩)
この姿勢が続くと、首周辺の筋肉や神経、血管に大きな負担がかかります。
◆自律神経と首の深い関係
自律神経は、交感神経と副交感神経からなり、内臓や血管、呼吸、睡眠などを無意識にコントロールする大切な神経です。
そしてこの自律神経のバランスをつかさどる中枢は、「脳幹(のうかん)」という場所にあります。
脳幹はちょうど首の上部〜後頭部の深部に位置し、その周囲には延髄・迷走神経・椎骨動脈など、非常に重要な神経と血管が集まっています。
つまり、スマホ首で首まわりの筋肉が硬くなると、脳幹や神経にまで影響を与え、全身に不調をきたす可能性があるのです。
◆こんな症状、スマホ首が原因かも?
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寝つきが悪く、熟睡できない
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呼吸が浅く、ため息が増える
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胃腸の調子が悪い、便秘・下痢を繰り返す
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頭が重い・スッキリしない
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不安感やイライラが続く
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冷えや手足のしびれ
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朝起きたときから疲れている
これらはすべて、自律神経の乱れによる典型的なサイン。
特に「原因不明の体調不良」は、首の状態を見直すことで改善するケースが少なくありません。
◆鍼灸によるアプローチ
当院では、スマホ首と自律神経トラブルに対して、深層筋と神経系を整える鍼灸施術を行っています。
✔ アプローチ例
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後頭下筋群や僧帽筋など、深部の緊張緩和
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風池・天柱・大椎など、自律神経に関係するツボ刺激
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頭・首・肩の血流改善によるストレスの緩和
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姿勢・生活習慣の見直しサポート
鍼灸は、筋肉・神経・血流を“同時に”整えることができるため、
薬に頼らず体質から整えたい方に最適な施術法です。
◆ご自宅でできるセルフケアも大切!
簡単なセルフケアで、スマホ首による負担を軽減できます。
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スマホを見るときは目の高さに
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1時間に1回は首をゆっくり回す
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就寝前はストレッチや湯船でリラックス
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仰向けで丸めたタオルを首の下に5分当てる(※要注意)
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画面を見るときは「顎を引く」を意識
◆まとめ
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スマホ首、後頭下筋群の過緊張は、自律神経に深く関係している
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首の深層筋の緊張は、脳幹や迷走神経を圧迫し、全身に不調を起こす
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鍼灸では、筋肉・神経・血流を整え、自然な回復力を高める
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日常の姿勢や習慣を見直すことも大切
「最近、原因がよくわからない体調不良が続いている」
「薬に頼らずに改善したい」
そんな方は、一度「首」から自律神経を見直してみませんか?
当院では、一人ひとりのお悩みに合わせた施術をご提案しています。
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