「先生、鍼で“痛みが軽くなる”ってよく聞くんですけど、どうしてそんなことが起こるんですか?」

よしだ
いい質問ですね。実はそのカギを握っているのが“ブラジキニン”という物質なんです。
ブラジキニンとは?
ブラジキニンは、体の中で炎症が起きたときに出てくる痛み物質のひとつ。
ケガをしたり、筋肉がこったりすると、体が修復のために血流を増やそうとします。
このとき、ブラジキニンが分泌されて血管を広げ、痛みの神経(痛覚神経)を刺激します。

「つまり、ブラジキニンが多く出ると“痛い!”って感じやすくなるんですね?」

よしだ
そうなんです。
慢性的な肩こりや腰痛、神経痛などでは、このブラジキニンが過剰に働いて、炎症が続く悪循環になってしまうことがあります。
鍼灸が効く仕組み
鍼を刺したり、微弱電流やパルス通電を行うことで、体の中ではさまざまな変化が起こります。
- 局所の血流が改善し、炎症を鎮める物質が増える
- 同時に、ブラジキニンや炎症性サイトカインの放出が減少する
- 結果として、痛みを伝える神経の興奮が落ち着く
つまり鍼灸は、体が自分で痛み物質をコントロールできるように導く施術なんです。

「薬を使わないで、体の中の“痛みスイッチ”を調整できるってことですね?」

よしだ
その通りです。
鍼灸は痛み物質を“自然に抑える力”が強くなるんです。
東洋医学の視点では…
東洋医学では、痛みは「気血の滞り」と考えます。
ブラジキニンによる炎症も、まさに“滞り”の一種。
鍼灸によって滞りを取り除くことで、結果的にブラジキニンが穏やかに働き、炎症や痛みが自然に静まっていくのです。

よしだ
鍼灸は“痛みを消す”のではなく、“体が自分で痛みを鎮める力”を取り戻す施術法です。
体が整ってくると、同じ動きをしても痛みを感じにくくなっていきますよ。
まとめ
- ブラジキニンは「痛み物質」の代表格
- 鍼灸はその放出を抑える
- 結果として、薬に頼らず痛みと炎症を整えられる
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