「鍼をすると気持ちがラクになるって聞きました。あれって“気のせい”じゃないんですか?」

実はそれ、“エンドルフィン”という脳内物質が関係しているんですよ
1. エンドルフィンとは?
エンドルフィン(endorphin)は、脳内でつくられる天然の鎮痛・幸福ホルモンです。
名前の由来は「endogenous(体の中で作られる)」+「morphine(モルヒネ)」。

つまり、体の中にある“自家製のモルヒネ” のような働きをする物質なんです。
エンドルフィンが増えると
- 痛みを感じにくくなる
- 気分が落ち着く
- 幸福感やリラックス感が出る
といった効果が現れます。

2. 鍼刺激でどうやってエンドルフィンが出るの?
鍼が皮膚や筋肉に刺さると、その刺激が神経を通って脳や脊髄へ伝わります。
すると、脳内では「痛みを和らげる必要がある」と判断し、視床下部や下垂体からエンドルフィンを分泌します。

このメカニズムは、医学的にも多くの研究で確認されています。
特に「低周波鍼通電療法」がエンドルフィンの分泌を強く促すことがわかっています。
🔸3. エンドルフィンがもたらす3つの効果
① 痛みの抑制
エンドルフィンは、痛みの神経伝達をブロックし、「痛い」という信号を脳に届きにくくします。
そのため、慢性痛・肩こり・腰痛などの改善に役立ちます。
② ストレス緩和
ストレスを感じると、交感神経が興奮して体が緊張します。
エンドルフィンはその興奮を抑え、副交感神経を優位にして心身をリラックスさせます。
③ 気分の安定
「鍼を受けたあと、なんだかスッキリする」「眠くなる」という感覚。
それはまさに、エンドルフィンが働いているからです。
🔸4. 「鍼を受けると心まで軽くなる」の理由
「そういえば、鍼のあとって体だけじゃなくて気分も晴れる気がします。」

そうなんです。体の痛みが取れると、脳もリラックスして“幸せホルモン”が出やすくなるんですよ。
鍼灸は、単なる「痛み治療」ではなく、脳と体のリズムを整える総合的な調整法なのです。

まとめ
鍼灸でエンドルフィンが分泌されると――
✅ 痛みがやわらぐ
✅ ストレスが軽くなる
✅ 気持ちが明るくなる

つまり、鍼は体と心の両方に働く施術法。
「なんとなく気持ちが楽になる」という感覚には、ちゃんとした生理学的な理由があるのです。
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